■イットリウム(Y)アルミニウム(A)からなるガーネット(G)構造の媒質に原子番号68の希土類元素の一つであるエルビウム(Er)を混ぜたものを活性物質として固体レーザーの一種で共振器の中で外部エネルギーを加えて光を発生させます。
■波長が2.94μmで、非常に水に吸収されやすい特性をもち、エネルギーの大部分が組織の表面で吸収され、熱の拡散がほとんどない組織表面吸収型レーザーです。
■歯科用としては比較的新しいレーザーで、軟組織の治療だけでなく歯や歯石などの硬組織の切除が可能です。水に吸収されやすい特性を活かして水分の多い齲蝕部分を蒸散し効率的に除去できると言われています。
■エネルギーは組織の表面で吸収され、熱の拡散がほとんどないため、炭化層(焦げ)をつくりにくく鋭くきれいな切開創が得られます。
また、周囲組織への熱影響(歯肉の退祝など)がほとんどないため、術後の疼痛も少なく、治癒が速やかです。
■注水による冷却効果で組織の温度上昇が抑えられるため、熱の蓄積もほとんどなく周囲組織へのダメージは少ないと言えます。
■水によく吸収されるエルビウムヤグレーザーの特性により歯質に含まれる水分やアパタイトの水分(水酸基)が急激に気化し、その爆発力でアパタイトが破砕されるためと考えられています。
■健全歯質よりも脱灰の進んだ感染歯質(水分を多く含む)の方が蒸散効率は高いため、齲蝕部分を効率的に除去できると言われています。
■レーザー光はパルス発振(フリーランニング・パルス波)により断続的に照射され、照射息を同軸注水で冷却するため、熱の蓄積が少なく痛みを最小限に抑えることができます。これによりエルビウムレーザーは“最も痛みの少ないレーザー”と言われています。
■硬組織に使用した場合は、注水により歯髄への熱影響がほとんどなく、エアタービンのような振動もないため、痛みを最小限に抑えることができます。